まちづくりに特たる効果のある共生マーケティングについて
それは、ある一定のエリアを一つの小さな国家とする考え方の応用版です
共生マーケティングを私なりに解釈すると「地方経済共益圏」ということになるでしょうか。地方の第一次産業を主とするすべての産業と公の機関、そのエリアに居住する人々が多角的な密度の濃いつながりによって、特に経済面において相乗効果を生みだすというものです。
ここでいうところの相乗効果とは、私の造語で「プラマイ倍増効果」というもので、いわゆる家庭からみれば、普段と変わらない生活や仕事をしているのに出費が少なくなり収入が多くなるという美味しい話です。これにより当たり前のこととして収支にゆとりが生まれ、そのゆとりの分をすべて貯めこまず、半分ほどを効果的に活用していくことで、中長期的にみて、更なるプラスを生みだすことになるというものです。
そんなことが簡単にできるはずがないと思われる方がほとんどでしょうが、それは発想の転換をすれば誰でも理解できる簡単なことなのです。解り易い例として、食品の流通システムを見るとき、製品が消費者の手に渡るまでに、運送業者と仲卸業者が介在することで、それぞれの経費と利益の分が製品に上乗せされ店舗に収められます。勿論店舗でも利益分を担保してお客に販売しているので、特売品を除き、この時点で、出荷価格の40%から極端なものは60%ほど高くなってしまいます。しかしこれが当たり前の流通の仕組みなのです。
それではここで共生マーケティングについて別の視点から考えてみましょう。それはマルチ販売(ネットワークビジネス)についてのシステムです。
この連鎖販売については多くの方が疑念をもって受け止めていることと思います。それではどの部分についてその疑念が生じるかというと、まず商品の販売方法が個人の縁故を中心になされることと、紹介した者が被紹介者の購入に応じた利益得ること、そして商品価格を割高に感じてしまうことの三点についてといわれています。
これらの情報は、関連する会社や商品名をネットで検索すると、非難の声が数多く見つかることで納得できると思います。
確かに、この中で縁故に契約を押し付けるような行為や、商品の割高感については、改めるべき点や商品の価値についての検証が必要な部分であることとして、これは紹介者自身がマナーと確たるスキルをもち、且つ、対象者個別について価値あるものか否かを見据えるなどして、過剰な押し付けをしないことが大切です。
残りの疑念である、紹介者が利益を得ることについては、これは一般の流通システム介入の場合には、中間マージンと経費が上乗せされた総価額と商品価格の差が益金として紹介者に置き換わるだけという認識を持つべきです。
しかし、紹介者の方にも、被紹介者(購入者)に対し一定の還元を施さないでいると、どうしてもお互いの関係に微妙なズレが生じることにもなりかねないので、それについては、適当な範囲で行うことが望まれます。
私が諸々のマルチ商法に誘いを受けたなかで、商品価値の点から考察したなかで、全く粗雑で問題外というのも三分の一弱ありましたが、全体の40%はまずまずで、それを除く全体の四分の一は、勧められた方にも必ずメリットがあると思われるものでした。
結論からいうと、商品価格と同程度かそれ以上の価値がある商品の場合は、マルチ商法(ネットワークビジネス)をあくまで通常のシステムのなかにあるビジネスと何ら変わらないスタイルとして捉えればいいのです。ただ、強いて述べるなら、そこから得た利益の少なくとも三分の一は被紹介者や社会貢献として還元することを行うのであれば、周囲から理解を得られるのではと思います。
そしてあと一つ加えるとすれば、それに関わる人々が別のことでメリットを受けることができるようなシステムを合せて構築しておくことができれば、それが相乗効果となって、マルチビジネス以外の多くのジャンルにおけるビジネスを展開できる機会が生まれることになるでしょう。
ここの中ではマルチ商法と記述しているビジネススタイルのことを実際の場で説明するときは全て「ネットワークビジネス」と統一して述べることになります。
ここで話を戻して、それではやる気さえあればさほど難しくない共生マーケティングの形とは何か、について述べたいと思います。
それは一口にいうと商品の共同購入とエリア内の経済循環を頑なに守り、その延長線上として、こちらからエリア外に経済攻撃を仕掛けるということを確実に行うということです。
これによって、生活費のなかでもっとも比重の高い食費をかなり抑えることができるのと、一時出費として高額が必要となるものをエリア内の事業所にて調達することで圏外への貨幣流出を抑えることができ、それによって圏内での経済循環が活発になり相互の絆も強くなります。
そこから、圏内の生産物や加工品などに加え、建設建築部門やその他の事業については技術産業として、圏外へと輸出することにより外貨を稼げるため、結果圏内の経済が高潤化(造語)していきます。
更なる具体策と詳細な手法は次回に記述します。
キーワードについて考える その3「歌」
私たちの生きる上で交差する諸々の喜怒哀楽を「歌」がすべて表現してくれます。
日本特有の文化ともいわれるカラオケだが、その高齢者への効果を調べる実験が行われ、参加した60歳以上の高齢者44人に好きな曲を3曲歌ってもらい、その前後で唾液の量、唾液に含まれる「コルチゾール」の量、気分の変化を調べたという。
なお、コルチゾールとは腎臓の上の副腎の周りにある「副腎皮質」から分泌されるホルモン。心身がストレスを感じると分泌され、ストレスから体を守ってくれる。ストレスホルモンとも呼ばれ、体が感じているストレスの指標とされる。
コルチゾールは本来、体をストレスから守るために分泌されるのだが、ストレスが強くて長時間分泌され続けると、いろいろと弊害も起こってくる。副腎に負担がかかることで免疫力が低下し、眠りを促すセロトニンやメラトニンといったホルモンの分泌が抑えられて不眠を招く。また、コルチゾールにはインスリンの働きを弱める作用もあり、血糖値を上昇させてしまう。「ストレスは万病の元」と言われるのも納得だ。
実験の話に戻ろう。好きな歌を3曲歌った結果、歌う前に比べて唾液の量は増え、コルチゾールは減った(下グラフ)。気分が明るくなり、「緊張」や「抑うつ」といったネガティブな感情も改善した。
歌うことによって唾液が増えるは、口の周りの筋肉を使ったというフィジカル面と、歌うことで副交感神経が優位になったというメンタル面、2つの理由が考えられる。
副交感神経は、リラックス状態のときに優位になる。唾液は副交感神経が優位のときによく出て、逆に、交感神経が優位のときにはあまり出なくなる。緊張すると口の中が乾くのは、交感神経が優位になって唾液の量が減るためだ。コルチゾールの減少や気分の変化を見ても、確かに歌うことがストレス解消につながることが確認されたわけだ!
それでは、その効果は歌が好きな人の場合だけでしょうか。確かに好きなことをやればストレスが発散されるのは当たり前で、歌が苦手な人や、人前で歌うことに逆にストレスを感じる人だって少なくないのではと思われるのだが。ところが、この実験では歌が好きな人ばかりではなく、歌が嫌いな人、うまく歌えなかったという人たちも、同じように唾液が増え、コルチゾールが下がっている。
その理由について、「笑う門には福来たる」という言葉を引用してみると解るのだが、人は楽しくないときでも、笑顔を作ることで楽しい気分になる。それは笑って楽しかったときの記憶がよみがえるためで、歌っているときは顔の表情筋が動き、その結果、幸せだった記憶や楽しかった記憶がよみがえり、コルチゾールが下がるのだと思われる。

ある調査で、歌う機会の多い人が、ない人と比較して、感染症にかかりにくい傾向があるという結果が発表されました。これには2つの理由があると考えられています。
まずひとつ目は、歌うことで唾液が多く分泌され、喉の潤いを守ってウイルスや細菌が体内に侵入しにくくなるという理由です。さらに、唾液がしっかり分泌されることは、口臭予防や虫歯予防の効果もあります。
ふたつ目は、ストレスが減ることによって幸せホルモンが分泌され、結果、免疫力や抵抗力が高まるというものです。
「病は気から」と言いますが、健康維持のためには、ストレスを溜め込まないことが大変有効なのです。
歌うという行動は、実は非常に頭を使う運動です。
新しい歌を覚えるには歌詞をよく理解して覚えなければならないし、また懐かしい歌を思い出すのにも頭を使います。
さらに、歌詞の内容に気持ちを込めて歌うことで、普段の日常生活の中では感じないような熱い思いや悲しい思いを疑似体験し、感情の整理をすることにもつながります。
恋をすると綺麗になるといいますが歌にも同様の効果があり、恋の歌を歌うことによって、若返りホルモンや性腺刺激ホルモンなどが分泌されることがわかっています。
つまり、脳のはたらきを活性化するだけでなく、精神面や美容にも良い相乗効果を産むのです。
お腹から声を出して歌を歌うと自然と腹式呼吸になります。すると、横隔膜が上下によく動き、胃腸を刺激してそのはたらきを活発にしてくれます。
さらに腹式呼吸によって内臓が刺激されると体の中から血行がよくなるため、冷え性を軽減する効果も期待できます。
また、毎日歌を歌うことによって、加齢に伴って低下する嚥下機能が鍛えられることもわかっています。
むせやすくなったり食べ物を飲み込みにくくなったと感じたら、毎日歌を歌って楽しく喉の筋肉をトレーニングしてみてはいかがでしょうか。
歌を歌うことは有酸素運動であり、1曲歌えば100mを走るのと同じくらいの運動量となります。
体力に自信のない方や高齢者の方にとって100mダッシュはとてもつらいと思いますが、1曲熱唱することは簡単にできるのではないでしょうか。
有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、また日常的に続けることで太りにくい体質に改善してくれる効果があります。
また、腹式呼吸によって横隔膜が上下に動き、これによって内臓の血行がよくなり新陳代謝が上がる効果もあります。
中性脂肪や内臓脂肪にお悩みの方にも、おすすめです。
歌を歌うときは口の周りの筋肉だけでなく、頬・眼・おでこの筋肉といったあらゆる表情筋が働きます。
つまりただ歌っているだけで顔全体を動かし、小顔になるための立派なエクササイズをしていることになるのです。
さらに嬉しいことに、顔の筋肉を動かすことによって顔の代謝が上がって肌の深部が温まり、肌のターンオーバーを促してくれる効果も期待できます。
また年齢と共に気になってくる肌のたるみが改善され、印象が明るく若返ってみえる効果もあります。
むしゃくしゃしたことがあると、大声を出したくなることがありませんか。
実は大声を出すことは精神的なストレスを発散させるのに非常に有効だということがわかっており、カラオケ健康法とも呼ばれています。
また歌うことで深い呼吸を繰り返すことは、乱れた自律神経を整えてくれる効果もあります。
緊張状態にあるときや気持ちが急いでいるような時は、交感神経が高ぶっているため呼吸が自然と浅くなります。
そんな時にあえてゆっくりと深い呼吸をすることで、副交感神経を刺激してリラックスホルモンを分泌し、気持ちを落ち着けることができます。
歌を歌うということは、多くの人にとって身近な娯楽の1つでしょう。
また、誰でも1曲は慣れ親しんだ曲、思い入れのある曲があると思います。
日常の楽しみの1つに「歌うこと」を取り入れて、心と身体の健康状態を維持していきましょう。
